漂遊磁場耐性

浮遊磁場の影響と差動センシングアーキテクチャについて詳細をご覧ください。

外部浮遊磁場の影響

外部漂遊磁場は、磁石、モータ、変圧器、または電力線のような任意の電流搬送コンダクタによって生成されます。自動車産業における浮遊磁場の発生源とその大きさは、従来の内燃機関(ICE)の自動車よりも、EVおよびHEVの方が大きいです。外部浮遊磁場は、ホール素子を使用したほとんどの位置センサに影響を及ぼします。

ams OSRAMポジションセンサーには独自の特許技術があり、外部浮遊磁場の干渉からそれらを保護します。

浮遊磁場耐性の背後にある技術はセンサーICに統合されているため、チップに外付けシールドを取り付ける必要はありません。これにより、位置検出システムの部品コストおよび組立コストを削減することができます。

差動センシングアーキテクチャ

ams OSRAMのポジションセンサーは、システム設計者に差動センシング技術で実現できる様々な耐性を提供します。

AS5147などの位置センサーは、北/東/南/西のような配置で4つのホール素子が統合されています。これらの素子は、磁場のBzベクトルにのみ感度を持ち、BxおよびByベクトルを検出しません。これは、それらが本質的に、xおよびy次元における浮遊磁場の変化に対して耐性を持つことを意味します。

z方向の外部磁場の影響は、4つのホール素子すべてでほぼ同じになります。センサは、対向する2対のホール素子の差動出力に基づいて位置を計算します。そのため、このディファレンシャルセンシングは、ほとんどすべての外部漂遊磁場の影響を排除することができます。

差動センシングの原理に基づくセンサを使用すると、様々な利点が得られます。

  • 外付け部品がなく、追加のシールドも不要
  • 高いシステム安全性
  • 高信頼性
  • 費用対効果の高いセンサーシステム
  • 小型化の実現

漂遊磁場耐性

漂遊磁場耐性は、干渉磁場からのセンサー保護を目的とした独自の特許技術です。SFIテクノロジがICに統合されており、最終的なアプリケーションレベルでコストが削減されるため、追加の外部シールド等の防護は不要です。