ADAS/AD向け外装センシング
ams OSRAMは、今日の高度運転支援システム(ADAS)向けにも、高度化している自動運転(AD)向けにも、LiDAR(VCSELおよびEEL)やナイトビジョンシステム(IRエミッタ)などの革新的な技術の選択肢を提供しています。
高度運転支援システム(ADAS)と自動運転(AD)を実現する外装センシングの技術革新
LiDAR
外装センシング、特にLiDARは、ADAS、ひいてはADを実現します。車両の自律度を判定する最も一般的な方法は、米国自動車技術者協会(SAE)の定義に基づいています。SAEのレベル3以上では、ドライバーに代わって車両が運転に責任を負い、補佐の役割から自律運転に置き換わります。これは、人間が見守って介入しなくとも、車両が作業をこなせることを意味します。このため、必要なシステムパフォーマンスを得るためのステップ機能が必要となります。レベル1とレベル2の車両はドライバーを補佐し、通常はカメラやレーダー、またはその組み合わせに依存します。しかし、物体の3D検出にはこうしたテクノロジーでは不十分です。LiDARテクノロジーはこの問題に対処できるため、レベル3以上で物体を3D検出するためにはLiDARが必要となることは業界で常識となっています。
3D LIDARをカメラやレーダーと組み合わせたり統合すれば、車両の周囲環境を高解像度でマッピングでき、車両が必要なタスクをこなせるようになります。自動車業界は、レベル1とレベル2で使用される、よりシンプルなドライバー補佐をまず導入しました。センサとデータ処理が高度化するにつれ、高速パイロットや都市パイロットなど、より難易度の高い事例も対処できるようになっています。
最終的に、システムが考えられるすべてのユースケースを満足できるようになる状態が、レベル5の完全自動運転として定義されます。これが、自動運転の究極の目標です。これを実現するには、まだ数年を要することが予想されます。さらに、自動運転を市場へ真に普及させるために、車両当たりのコストを引き下げ、自動運転の動作を正当化するプレッシャーがのしかかります。
ナイトビジョン
車載用ナイトビジョンシステムには、2つのタイプがあります。パッシブシステムは、動物や人などの温かい物体から放射される熱を検知するサーモグラフィを使用します。一方、アクティブシステムは、赤外線エミッタを使用して夜間に視界を確保するシステムです。パッシブナイトビジョンもアクティブナイトビジョンも、肉眼では見えない赤外線スペクトルを利用しています。
ams OSRAMの製品
LiDARシステムがVCSELまたは赤外線レーザーのどちらで実現されるとしても、ams OSRAMはLiDARテクノロジーの最前線で役割を果たし、前進するべく取り組んでいます。最高のソリューションを生み出すという究極の目標のために、LiDARのポートフォリオを拡大し続けることで、常に研究に重点を置いています。
VCSELの分野では、10WのVCSELチップを開発し、3Dセンサ業界のお客様がより高い性能と効率を達成できるよう支援しています。
新開発のチップ設計により、端面発光レーザー(EEL)は、車載用として一般的な125℃までの動作温度において、VCSELの波長安定性と同等以上の性能を発揮することができます。赤外線レーザーの開発におけるこの技術的マイルストーンは、検出器でより小さい波長フィルターを使用でき、S/N比を大幅に向上させることができます。この技術的進歩は、3つの発光面を相互に重ねた「トリプルジャンクション」コンポーネントですでに実証されています。将来的には、ams OSRAMのすべての赤外線レーザーで採用され、LiDARシステムメーカーに大きなメリットを提供することになるでしょう。