インキャビンセンシング
LEDおよびVCSEL技術に基づく業界最先端の赤外線（IRED）照明ソリューションから、ハンドル上の手を検出する自動運転用の静電容量センサまで、ams OSRAMが提供するインキャビンセンシングの幅広い製品群をご覧ください。インキャビンの専門知識を通じ、顧客によるより安全で自律的な未来のモビリティ実現をサポートします。
インキャビンセンシング – ドライバーモニター、インキャビンモニター、ジェスチャセンシング
ドライバーモニターシステム（DMS）は、交通安全を確保し、ドライバーエクスペリエンスを向上させるために急速に広まっています。安全性と自動運転という2つのモビリティメガトレンドは、自動車メーカーにドライバーモニターシステムの導入を義務付ける、欧州連合や米国運輸省道路交通安全局（NHTSA）などの規制機関によって支えられています。2023年からは、欧州新車アセスメントプログラム（Euro NCAP）も、5つ星の安全評価を得るためにはDMSの直接搭載を義務付けています。
DMSは安全性を高めるだけでなく、ドライバーの識別や認証、運転体験を改善するための拡張現実型ヘッドアップディスプレイの調整など、快適性に関連する機能をサポートすることができます。また、L2+自動運転機能の普及に伴い、ドライバーがハンドルに手を置いているかどうかを検出する機能も重要性を増します。
インキャビンモニターシステム（IMS）/乗員モニタリングシステム（OMS
乗員を対象とする新たな安全規格が近日中に施行され、自動車の自律制御が増加する中、車内の様子を高度に把握するためのインキャビンモニターシステムも重視されるようになっています。特に、乗員モニターと子供の存在検知機能はNCAPのロードマップに含まれており、シートベルト装着警告、アダプティブエアバッグ展開、駐車中の車内に取り残された子供の親に対する注意喚起などに使用されています。Tこれらの安全関連機能には、ジェスチャセンシングやビデオ通話などの快適機能が組み合わされているため、車体中央軸に設置される広視野カメラへの需要が高まっています。また、これらのシステムはドライバーモニター機能も搭載している場合もあり、多機能なカメラベースのセンサが導入され、キャビン内での複雑な人工知能の可能性への道を開いています。
ジェスチャセンシング
ジェスチャセンシングは、2つのカテゴリーに分けることができます。複雑なジェスチャセンシングシステムでは、正確な手のポーズや指1本の位置まで検出されます。いわゆるシンプルなジェスチャセンシングシステムでは、スマートサーフェスやディスプレイへの手の接近、上下逆や左から右への動きなど単純な手の動きを検知することができます。
システムアーキテクチャ
インキャビンセンシングシステムは、2D NIR画像処理をベースとしたNCAPおよび規制に準拠したシステムから、アクティブステレオビジョン（ASV）、ストラクチャードライト（SL）、間接タイムオブフライト（iToF）などのより高度な3D対応設計まで、さまざまなシステムアーキテクチャを使用して実現することができます。
最も一般的なインキャビンセンシングシステムは、2D NIR画像処理カメラで実現されており、IREDまたはVCSEL技術（最終顧客のシステム設定による）に基づいた投光イルミネータを使用しています。投光イルミネーションとは、2D画像抽出のために赤外線のカーテンをシーンに投影するもので、3Dの奥行き抽出のために特定のパターン（点や線など）をシーンに投影するパターン照明とは異なります。
新しい3Dセンシングシステムも投光イルミネーションを使用していますが、異なる制約があります。ASVは2D画像処理と同様にIR照明が必要ですが、SLベースのシステムは奥行き抽出のために追加のパターンプロジェクターを必要とし、これはVCSELベースのイルミネータを使用して実現するのがベストです。一方、今日の自動車で使用されている最も一般的な3DセンシングアーキテクチャであるiToFシステムは、VCSEL信号の高速立ち上がりと立ち下がり時間というVCSEL照明の恩恵を活かして、iToFシステムの高い変調周波数と優れた奥行きの解像度を実現しています。
現在、ほとんどのインキャビンセンシングシステムは940nmの波長で動作していますが、850nmの波長も使用しているものもあります。照明技術、光路設計、波長の選択には慎重な検討が必要ですが、ams OSRAMは、お客様との緊密なパートナーシップのもとで、技術と波長両方のシステム設計に関する幅広い専門知識を活かした設計サポートを提供しています。
ams OSRAMの製品
ams OSRAMは、IRイルミネーションで市場をリードするOslon BlackとSyniosのIR LEDファミリー、あるいは市場初のAECQ-102認定VCSELモジュールであり、2021年第2四半期から多くのお客様向けに量産されているTARA2000-AUTなどの照明とセンシングソリューションを幅広く提供しています。ams OSRAM AS8579静電容量式センサは、容易な操作とハンズオン検出設計のための新しい技術を使用しています。これは、業界初の完全に信頼できるハンズオン検出ソリューションとして、ステアリングホイール内にセンサを配置することを可能にし、自動車メーカーがUN規則79に準拠する最も簡単な方法を提供します。フォトダイオードやLEDは、シンプルなジェスチャセンシングに使用することができます。