温度を正確に測定できるams OSRAMの超高精度デジタル温度センサにより、体温監視のレベルが向上しています。
健康モニタリング機器は、病院の予約や侵襲的な処置なしで、身体機能に関する多くの貴重な情報を提供します。搭載されたセンサで血圧、心拍数、体温などを測定します。最近では、これらの測定値にどの程度まで頼ることができるのかについて、消費者は知り始めています。スマートウォッチやリストバンド、イヤホンなどのコンシューマデバイスを使用した健康管理やフィットネスだけでなく、既知の、あるいは新たな健康状態の管理や監視に、往々にして医療グレードのウェアラブルデバイスが使用されています。そして、これらの機器は、継続的かつ長期的な使用において、精度と信頼性の最高水準を満たす必要があります。これは、特に体温が症状の初期指標として費用対効果が高い場合において(新型コロナウイルスなど)、そのような機器に対する市場の需要とイノベーションの両方を促進します。
よく見られる疾患の1つに糖尿病があります。世界で約4億2200万人の成人が糖尿病を患っており、血糖値を継続的に監視することで、心臓、血管、目、腎臓、神経などへの長期にわたる深刻な潜在的ダメージを最小限に抑える必要があります。現在、持続血糖値測定(CGM)システムは、医療用パッチとして販売されており、皮膚に貼り付けて30日から90日間にわたり血糖値を測定します。これらの機器は、身近な環境に影響要因があっても、正確な測定ができる必要があります。そのため、温度センサなどのセンサを追加することで、環境からの影響を軽減し、CGMシステムの性能を向上させることができます。
しかし、最も複雑な技術的問題の1つは、健康状態を正確に監視することです。これらの機器のメーカーには、まず克服しなければならない多くのアプリケーションおよび設計上の課題があります。
体温監視の複雑な課題に対応
ams OSRAMは、現在利用可能な最も高度なソリューションによって、これらの課題を解決するべくメーカーを支援しています。ams OSRAMの超高精度デジタル温度センサファミリーは、重要な医療用途でも、体温や皮膚温を正確に測定することができます(AS6221は20~42℃の温度範囲で0.09℃の精度を実現)。このため、AS6221は、欧州連合のすべての医療用体温計に要求されるEN 12470-3などの医療認証を、お客様の設計が取得する際に役立っています。ビデオでそのメリットをご覧ください。
ウェアラブルやバッテリー駆動のパッチ、さらには医療グレードのソリューションでは、個人の健康状態を監視するために機器を快適に装着できるよう、センサを十分に小型化する必要があります。特に、複数のセンサやその他のコンポーネントを必要とする設計の場合はなおさらです(AS6221はわずか1.5mm×1mmのWLCSPで提供されています)。デジタルセンサシステムの筐体は、センサへの温度伝導が損なわれないように設計されている必要があり、その他の多くのセンサ製品では、熱伝導が問題になることがあります。また、精度を保つためには、その他のコンポーネントから発生する熱を考慮する必要もあり、これには例えば、絶縁方法や、発生した熱の影響を測定するためにさらに温度センサを使用するなどの方法があります。
また、バッテリー駆動のモバイル電子機器では、特に長期間の連続監視のために、電力効率が必須となりますが、このセンサファミリーは優れた低消費電力を実現しています。AS6221は、動作モードでの毎秒4回の測定(最大では毎秒27回の測定が可能)で、わずか6µAしか消費しません。スタンバイモードでは、これがさらに0.1µAにまで低下します。
これらのams OSRAMのテクノロジーは、信頼性の高い測定を可能にすることで、健康モニタリング機器の開発をサポートします。AS6221は完全なデジタルセンサシステムで、較正や線形化は不要です。このファミリーはさまざまなシステム設計が可能で、AS6221は、可能な限り最短の熱接続とPCBの熱容量低減により、最適な結果を実現します。このセンサと、1つのバスで複数のセンサを使用できるデジタルインターフェイスにより、システムへの統合が容易で、機械学習アルゴリズムとのスマートな連携が可能です。内蔵された警告機能は、温度の閾値を超えたときに外部のマイクロコントローラに中断をトリガーします。
ams OSRAMのデジタル温度センサは、最高レべルの品質基準を満たしており、製品の耐用年数にわたって優れた信頼性を提供します。詳しくお知りになりたい場合は、評価キットまたはデモキットをご請求いただくか、新しい温度センサのビデオをご覧ください。