光学測定の専門企業ELDIM、新型コロナウイルスの業務用高速検査にams のスペクトルセンシング技術を選定
News facts:
-
医療機関に限定されず、40分で高速検査の結果を取得
-
追加の機器を使用せず、ウイルスを検出する等温増幅技術を小型化
-
ams AS7341Lスペクトルセンサが、ウイルス粒子の増幅されたRNAの確実なスペクトル分解読出しを実現
高性能センサソリューションのグローバルサプライヤー大手ams(日本法人amsジャパン株式会社 本社:東京都港区、代表取締役バイスプレジデント:神永眞杉)は本日、フランスを拠点とする光学測定技術と関連ソフトウェアおよびハードウェア設計のプロバイダー、ELDIMへ最新のセンサ技術を提供します。分子生物学を活用した新型コロナウイルス感染症(COVID-19、ウイルス名:SARS-CoV-2)のポイントオブケア検出ソリューションの開発をサポートし、従来は医療機関において数時間、数日かかっていた結果をわずか40分で取得することが可能です。ams AS7341Lスペクトルセンサソリューションに基づき特別に開発されたセンサシステムは、確かな信頼性によってウイルス粒子の増幅されたRNAのスペクトル分解読出しを実現し、高品質の医療診断を提供するamsのポジションを強化します。
光学測定は光を使用することで、高精度が要求される研究分野において測定単位に新たな基準を確立します。臨床現場即時検査に注力するバイオテック分野のスタートアップであるLoop Dee Science、小型化され常時接続されたフォトニックセンサの設計企業であるLRX Technologies、産業用リーダーメーカーのELDIM、科学的情報と臨床面の監修を提供するカーン・ノルマンディー大学病院(CHU Caen –ウイルス学部)によるチームが、数か月にわたってこのプロジェクトに積極的に取り組んできました。これらはすべて、フランスのノルマンディーに所在しています。結果として、LoopXplore COVID-19解析キットと、携帯式の業務用自動診断デバイス、LoopXが誕生しました。
専門的な医療環境でのPCR検査の小型化
PCR(ポリメラーゼ連鎖反応)検査は、現在実施されている遺伝子試験の多くにとってなくてはならないものであり、新型コロナウイルスの検査として最も普及している方法です。しかし、データを活用・解釈するために必要な機器や専門知識は非常に専門的、また高価なため、大規模な研究所でのみ利用されています。対照的に、ELDIMとパートナー組織が開発した新たな検査は、等温増幅技術を使用し、大掛かりな機器を使用せずにウイルス自体を検出できます。これにより患者さんは健康状態についてほぼ瞬時に、非常に正確なフィードバックを得られ、ウイルスの拡散を防ぐことができます。
新型コロナ医療向上のために協力
amsのEMEA地域でセールスとマーケティングのシニアバイスプレジデントを務めるパスカル・フィリッポン(Pascal Philippon)は次のように述べています。「ELDIMの高精度技術と設計にパートナー組織の技術と臨床情報を組み合わせ、さらにamsの非常に高性能かつ高精度なスペクトルセンサを追加することで、精度を犠牲にすることなく、PCR試験よりも速く、より柔軟な読出しを小型化させることができました」
ELDIMの社長兼CEO、ティエリー・ルルー(Thierry Leroux)は次のように述べています。「ELDIMはこれまでも常に、様々な産業分野において複数のスタートアップと共に新規プロジェクトのサポートに注力してきました。この重要なプロジェクトでは、当社はLoopXソリューションのセンサと解析面を監督しています。当社が実績を持つハイエンドの量産工程と生産能力が、保健当局と将来のユーザーへ最高の品質と信頼性を提供します」
amsのAS7341Lスペクトルセンサの詳細情報は、https://ams.com/AS7341Lをご覧ください。