IbeoのソリッドステートLiDARテクノロジーと amsのVCSELテクノロジー、主要自動車メーカーの長城汽車に導入、将来の自動運転車両を実現へ

News facts:

  • IbeoはamsのVCSELテクノロジーがLiDARシステムの中核技術であることを表明

  • amsのVCSELが、今後発表となる長城汽車による自動運転システムの一環として、LiDAR専業Ibeoのソリッドステートセンサに採用

  • Ibeoとamsはクラス最高の性能を量産向けに供給するスケジュールを維持

    
高性能センサソリューションのグローバルサプライヤー大手amsの日本法人amsジャパン株式会社(本社:東京都港区、代表取締役バイスプレジデント:神永眞杉)と、ドイツの専門企業であり自動車向けLiDARセンサテクノロジーと関連ソフトウェア分野における世界的なリーダーであるIbeo Automotive Systems GmbHは本日、Ibeoが新規開発したソリッドステートLiDARソリューションであるibeoNEXTに、amsの垂直共振器面発光レーザ(VCSEL)テクノロジーが中核技術として使用されることを発表しました。Ibeoが提供する業界最高水準のLiDARシステムは、中国・長城汽車(Great Wall Motor Company)の量産車でレベル3の自動運転に使用されます。

20年に及ぶ自動車業界での経験(ISO 26262を含む)を有し、3Dコンシューマー電化製品の分野で大きなシェアを持つamsは、VCSELテクノロジーで業界をリードしています。amsのVCSELアレイは業界最高の電力密度、変換効率、ピッチを誇ります。amsの研究開発部門は機能安全基準とアイセーフティ機能を強化し、非常に堅牢な技術を実現しています。専門設計されたVCSEL製造技術を通じて、ピクセルの数や寸法とピッチ、アドレス指定可能パターンなどで柔軟にレイアウトを設計できます。さらに、amsはエミッター、電流ドライバー、光学部品を共同開発するために必要な能力も備えています。当社のハイパワーVCSELは、エミッター個々の不具合の影響を受けにくいため、スキャンやフラッシュのアプリケーションで差別化を図ることができるとともに、広範な温度範囲で安定して動作し統合も容易です。

Ibeoの主力製品、ibeoNEXTは長城汽車製の自動車で使用され、高速道路での運用を可能にし、レベル3の半自動運転を実現します。ibeoNEXTは、LiDARセンサにおける同社の先端技術をさらに進化させます。ibeoNEXTソリッドステートLiDARは、クラス最高の広範な検出範囲、高解像度、大きな垂直角度を特徴としています。ソフトウェアとテクノロジーにおけるIbeoの専門知識を組み合わせることで、IbeoのソリッドステートLiDARセンサは、完全な自動運転の実現をさらに一歩前進させます。

LiDARシステムはレーザーパルスを放射し、様々な障害物から反射された光を検証します。タイムオブフライト、またはレーザーパルスがセンサへ再び戻るまでにかかる時間を利用して、ソフトウェアが周囲の障害物までの距離を計算します。今日のLiDARシステムは、多数のレーザーパルスを同時並行で処理できます。結果として、ガードレールや路上の標識のみならず、車両、自転車、歩行者の位置や動きを認識した周囲環境の3Dモデルが生成されます。長距離に対応し高い空間解像度を保つことに加え、高精度であることがLiDARテクノロジーで大きな利点となります。他のLiDARと異なり、ソリッドステートLiDARソリューションは機械式やMEMSミラーなど、可動式のビームステアリング機構を備えません。このため、信頼性とシンプルさの面で大きなメリットをもたらします。

提携について
amsとIbeoは、先進運転支援システム(ADAS)へソリッドステートLiDARを導入し、いずれは自動運転へ実装する目的で、2018年にLiDARの共同開発を開始しました。

amsのソリッドステートLiDAR照明ソリューションに関する詳細情報は、https://ams.com/lidarをご参照ください