ams OSRAMが好調な第3四半期決算を発表、厳しいサプライチェーン環境と...
ams OSRAMが好調な第3四半期決算を発表、厳しいサプライチェーン環境と市場の不均衡が続く中で、強力な収益性と営業キャッシュフローを実現
- 第3四半期の収益は15億2,000万米ドル、調整後EBIT利益率は10.3%と、予想レンジの中間値をはるかに上回り、上限に近い水準を達成
- ポートフォリオの再編成は継続しており、ビル関連システムの小規模な売却は完了、大規模な売却はプロセスの後期段階に
- シナジー創出プログラムと統合プログラムは計画通りに進行中
- OSRAM Licht AG(「OSRAM」)の株式上場廃止が完了
- 第4四半期の予想収益は13億6,000万~14億6,000万米ドル、調整後EBIT利益率は8~11%を見込み、これはサプライチェーンの不均衡、非連結化の影響、および消費者向け事業に関する前回のコメントを反映したもの
- キャピタル・マーケット・デーは2022年4月頃を予定
オーストリア、プレムスタッテンおよびドイツ、ミュンヘン発((2021年11月2日)-- 光学ソリューションのグローバルリーダーであるams OSRAM(SIX:AMS)は、第3四半期のグループ決算を発表しました。「第3四半期の業績は好調に推移し、予想の中間値を明らかに超え、上限値に近い値となりました。サプライチェーンの不均衡が継続しているにもかかわらず、自動車事業が好調で、コンシューマ事業も従来の予想通りに良好な業績を達成しました」と、ams OSRAMのCEO、Alexander Everkeは第3四半期について語っています。
「我々は、ams OSRAMの将来的なポートフォリオの再編成と形成を継続して進めています。10月にはビル関連システムの小規模な売却を完了し、現在はより大規模な売却の後期段階に入っています。さらに、OSRAMとContinentalの合弁会社が解消されたことは、当社のビジネスを合理化するもう一つの重要なステップです。これらの成功は、当社がポートフォリオの調整を適時に、発表通りに実施することに全力を注いでいることを示しています。当該四半期末には、OSRAM株式の上場廃止が完了し、企業構造がさらに簡素化されました。また、統合プログラムとシナジー創出プログラムが計画通り、目標に向かって進展していることにも満足しています」と、Everkeは付け加えています。
「特に自動車市場では、チップ供給の逼迫と、サプライチェーンの不均衡が続いています。これにより、部品不足が自動車メーカーの生産量低下を引き起こし、自動車のサプライチェーンに収益の変動が生じています。このような不均衡は来年も続き、特定の材料や消耗品の供給が逼迫することも予想されます。可能な場面では、調達コストの上昇を将来の顧客価格に反映させたいと考えています。今後の収益の柱となるのは、自動車用および産業用の照明と、ディスプレイ管理やカメラ強化などのコンシューマ用光学ソリューションであると引き続き見込んでいます。同時に、ディスプレイやビジュアライゼーション、差別化した照明、高度なセンシングなど、中長期的な成長市場に向けた技術ロードマップへの投資も行っています。これには、生産能力を向上させ、新製品を実現するための重点的な設備投資も含まれます」と、Everkeは締めくくっています。
四半期財務概要
百万米ドル |
2021年Q3 |
2021年Q2 |
前期比 |
2020年Q3 |
前年比 |
収益 |
1,521 |
1,463 |
4% |
1,440 |
6% |
調整後総利益率1) |
34% |
33% |
60 bps |
27% |
710 bps |
調整後営業利益1) |
157 |
128 |
22% |
63 |
151% |
調整後営業利益率1) |
10% |
9% |
150 bps |
4% |
600 bps |
調整後純損益1) |
12 |
82 |
-85% |
12 |
1% |
潜在株式調整後1株当たり利益1) |
0.02 |
0.31 |
|
0.05 |
|
調整後の希薄化後1株当たり利益(スイスフラン)1)2) |
0.02 |
0.29 |
|
0.05 |
|
営業キャッシュフロー |
255 |
224 |
14% |
84 |
204% |
純負債 |
2,194 |
2,252 |
-3% |
2,483 |
-12% |
1) M&A関連の転換と株式ベースの補償コスト、事業と株式投資の売却による成果を除く
2) 1株当たり利益(スイスフラン)は、各期間の平均為替レートを用いて換算
メモ:EPSは1株当たり利益を示す
第3四半期のグループ収益は15億2,100万米ドルで、2021年第2四半期比で4%増、2020年同期比で6%増となりました。調整後[1]グループ総利益率は34%で、2021年第2四半期の33%から上昇し、2020年同期の27%からも上昇しています。
調整後の1グループ営業利益(EBIT)は、第2四半期の1億2,800万米ドル(利益率9%)、2020年同期の6,300万米ドル(利益率4%)から上昇し、第3四半期は1億5,700万米ドル(利益率10%)となりました(未調整:9,700万米ドル(利益率6%)、第3四半期)。調整後の1グループ純利益は、第2四半期の8,200万米ドルに対して第3四半期は1,200万米ドルで、2020年同期の1,200万米ドルと比較して変化はありませんでした(未調整:-4,800万米ドル、第3四半期)。第3四半期の調整後1希薄化後1株当たり利益[2]は、0.02米ドルまたは0.02スイスフランでした(未調整:-0.21米ドルまたは-0.19スイスフラン)。
第3四半期のグループ営業キャッシュフローは2億5,500万米ドルと堅調で、グループのフリーキャッシュフローは1億4,700万米ドルに達しました。2021年9月30日時点でのグループ純負債は21億9,400万米ドルとなり、純負債/調整後1 EBITDAの1.7倍のグループレバレッジとなりました。2021年9月30日時点の現金および現金同等物は15億3,300万米ドルでした。
グループの半導体事業は、2021年第3四半期収益の67%を占め、調整後の営業利益率は13%と健全で、グループの業績に大きく貢献しています。このセグメントでは、自動車向け市場が提供可能な受注残を背景に、非常に好調でした。コンシューマ市場では、さまざまなアプリケーション向けの光学センシングソリューションが牽引し、期待通りの堅調な推移を見せました。産業用および医療用市場においても、産業用照明の魅力的な需要が既存市場および新興市場で継続しており、好調に推移しました。医療およびその他の画像処理の製品ラインも、当四半期に着実な成長が見られました。ams OSRAMは、カメラの強化機能、ディスプレイ管理、ARおよび3Dアプリケーション、LEDベースのビジュアライゼーション、UV‑C LEDおよび高度なLEDフロント照明などの光センシング、新しいLEDテクノロジーおよび3D技術を含む未来の光学ソリューションに向けて、積極的に開発を進めています。
第3四半期のランプ&システム(L&S)事業は、全体的に好調に推移し、売上高の33%を占めました。従来の市場を含むL&Sの自動車事業は、通常予想される季節性とチャネル全体での堅調な需要を反映し、好調に推移しました。LEDレトロフィットソリューションに対する市場の支持は引き続き高まっています。L&S事業のその他の分野では、産業用、ビル関連、医療用の需要が好調で、また低迷していた産業用市場の需要にも改善の兆しが見られます。
ams OSRAMは、amsの前CFOであるMichael Wachsler氏の顧問サービスの利用を中止しました。これは、オーストリア当局がWachsler氏に対して継続中の調査を行っていることについて、ams OSRAMが最近通知を受けたためです。これは、Wachsler氏とamsの元従業員2名が関与したとされる未公開の証券取引に関連するものです。ams AGの監査役会は、本監査役会の候補者として立候補しないというWachsler氏の決定を認めました。Wachsler氏は、2020年5月をもってamsのCFOを退任しました。当社は、本調査および関連する申し立ての対象ではありません。ams OSRAMは、関連当局に全面的に協力し、本件に関する内部調査を開始しています。ams OSRAMは継続中の調査についてこれ以上コメントすることはできません。
2021年第4四半期のams OSRAMのグループ収益は、売却した北米のDS事業およびコネクテッドビルディングアプリケーション事業の収益、解消された合弁会社の連結収益を除いて、現在入手可能な情報と為替レートに基づき、13億6,000万~14億6,000万米ドル、調整後営業(EBIT)利益率は8~11%になると予想しています。この見通しは、上述の売却・非連結化の影響に加え、全体的に良好な受注残の状況に関係のない、エンドツーエンドの供給状況の制限や複数のOEMにおける生産台数の減少などによる自動車市場の短期的なサプライチェーンの変動を反映しています。また、この見通しは、前回のコメントおよび予想通り、不利な為替レートの推移およびコンシューマ向け市場からの収益貢献率が前年より下落していることも反映しています。非連結化の影響を除いた第3四半期と同じ既存収益ベースで、第4四半期のグループ収益は14億500万~15億500万米ドルになると見込んでいます。ams OSRAMは、2022年4月頃にキャピタル・マーケット・デーを予定しており、投資家の皆様に当社の戦略、新たに整合化された事業ポートフォリオ、強固なテクノロジーの地位について報告します。
その他財務情報は、当社ウェブサイト:https://ams.com/financial-reportsでご覧いただけます。2021年第3四半期の投資家向けプレゼンテーションは、当社ウェブサイト:https://ams.com/presentations-and-audioでご覧いただけます。ams OSRAMは、2021年11月2日(火)午前10時(中央ヨーロッパ標準時)から、第3四半期の業績に関する電話会議を行います。電話会議はウェブキャストでもご覧いただけます:https://bit.ly/3ARzVZB