高性能センサソリューションのams、コンパクトなタイムトゥデジタル コンバーターで高精度な光学距離測定と3Dスキャンを実現
高性能センサソリューションをグローバルに提供する大手サプライヤーのamsの日本法人amsジャパン株式会社(本社:東京都港区、カントリーマネージャー:岩本桂一)は本日、CMOS入力とコンパクトなパッケージを備え、スペースやコストが制約されるアプリケーションで使用可能な新型高精度タイムトゥデジタルコンバーター(TDC)、AS6500を発表しました。
amsのTDCは、10psの精度で最短5nsの時間間隔を測定できます。AS6500は既存のams TDC-GPX2をベースにしており、4チャンネルで最小10psの解像度と最大1.5Mサンプル/秒のサンプリングレートを提供します。
高精度で高いサンプリングレートは光検出や距離測定(LIDAR)および車両での光学距離測定、ドローンおよびロボットなどで広いFOVで詳細かつ高精度な測定を可能にし、正確な物体認識や回避を実現します。また仮想現実や拡張現実のアプリケーションにおいて、リアルタイムの3D画像レンダリングは高サンプリングレートと1cm単位の精度に支えられています。
AS6500 TDCは、サイズ、消費電力、コストの点で最適化されています。TDC-GPX2と同様に4チャンネルのコンバーターICを統合しており、最小20psrmsの単測定精度と20nsのパルス間隔を標準モードで提供します。デュアルチャンネルの高解像度モードで動作する場合、最小10psrmsの解像度と5nsのパルス間隔を達成します。
AS6500は新型でよりコンパクトな40リードQFNパッケージに収められ、わずか6mm x 6mmの設置面積はTDC-GPX2の56%に小型化されています。また2MHz-12.5MHzの参照クロック入力を内蔵した高度に統合化された設計のため、デバイス周辺の外付け部品をほとんど必要としません。
AS6500は3.3V電源で駆動します。標準動作時の消費電力はわずか60mW、スタンバイモードでの消費電流はわずか60µAに抑えられています。ホストシステム間のCMOSインターフェースに対応し、標準のシリアル周辺インターフェース(SPI)を通じて校正済みのデジタルデータを送信するため、ホストコントローラーまたはプロセッサーで容易にデータ処理できるよう配慮されています。
AS6500は汎用1D/2D/3Dレーザー距離測定、速度制御、車両スキャン、物体認識、ToF式質量分析器、ICテスター(ATE)、生体医療および解析のようなアプリケーションに最適です。
amsは開発キットのAS6500-QF_DKを併せて提供します。これにはPC用のGUIソフトウェアが含まれており、ユーザーは開始/終了信号を設定して接続し、それ程時間が掛かることなくサンプル時間測定を開始することができます。
amsのプロダクトマネージャー、Norbert Breyerは次のように述べています。「レーザーによる距離測定や3Dスキャンシステムを携帯デバイスや消費者向けデバイスに組み込もうと試みる設計者チームが増えていますが、多くの場合は、基板上の空間が限られていることが設計上の制約となっています。AS6500を使用いただくことで、設計者は精度と精密性を非常に高いレベルで実現でき、同時に基板面積を大幅に縮小できます。また、AS6500は光学センサーシステムの核となる機能を提供しており、今日のAPDベース、および将来のSPADベースの受信機コンポーネントの両方に対応しています」
AS6500は既に量産レベルの注文を開始しています。価格については当社代理店までお問い合わせください。AS6500の技術情報については、https://ams.com/AS6500をご参照ください。