ams、動作距離を延長したdToFモジュールを発表、省スペースで正確なスマートフォンの距離測定を実現
高性能センサソリューションをグローバルに提供する大手サプライヤーのamsの日本法人amsジャパン株式会社(本社:東京都港区、カントリーマネージャー:岩本桂一)は本日、2cm~2.5mの範囲で正確に測定を行う、世界最小のダイレクト・タイムオブフライト(ToF)距離測定向け統合モジュールを発表しました。
TMF8801は競合するToFセンサよりも30%以上小型化されており、限られた空間での設計に最適です。さらに太陽光下での測定精度や可用性などの重要なパラメーターにおいて優れた性能を示します。競合のToFセンサでは、汚れた、または曇ったカバーガラスの下で正確に距離測定を行うことが難しいですが、TMF8801はオンチップでのヒストグラム処理を活用して高精度の測定を保ちます。
amsの統合光センサ事業部門のシニアプロダクトマーケティングマネージャー、デイヴィッド・ムーン(David Moon)は次のように述べています。 「新しいダイレクトToFセンサTMF8801は、2018年に発表された短距離ToFセンサTMF8701を補完し、より長距離の測定が可能な機能をスマートフォンに提供します。 TMF8801はレーザー検出オートフォーカス(LDAF)を使用しており、携帯電話のワールドフェイシングカメラの性能改善をサポートします。これにより携帯電話のユーザーは非常に鮮明な写真撮影や自撮りが可能になります」
業界最高の精度を実現できた理由
VCSEL赤外線エミッター、複数のSPAD(単一光子アバランシェフォトダイオード)光検出器、タイムトゥデジタルコンバーター、ヒストグラム処理用のオンチップマイクロコントローラーを統合したTMF8801は、最高のToF性能を発揮します。インダイレクトToFシステムで用いられる距離平均と比較し、TMF8801で使用されるダイレクトToF時間測定の手法は、より精度の高い真の距離測定を実現します。
高精度の距離測定は、LDAFに使用されることでカメラ性能を改善させます。より鮮明でフォーカスの合った画像があらゆる環境光条件下で得られ、またカメラのフラッシュ輝度を正確に調整することで画質を向上させます。
スマートフォン以外のアプリケーションにも応用可能
TMF8801の小型サイズと低消費電力は、自律型掃除機や産業ロボットで用いられる高速測距の衝突防止検出機能に理想的です。またモバイルコンピューティングなどディスプレイベースの製品に対してはユーザーの近接検出に使用でき、ユーザーの有無に応じて自動的にシステムを起動、または低消費電力のスリープモードへ切り替えることができます。
TMF8801は2.2mm x 3.6mm x 1.0mmのパッケージに収められ、既に量産レベルの注文に応じられます。価格につきましては、当社代理店までお問い合わせください。
サンプルの請求、また評価用ボードに関しては、amsの営業担当者までお問い合わせください。詳細な技術情報については https://ams.com/tmf8801 をご覧ください。