ams、Incus Laboratoriesの買収で、アクティブノイズキャンセル(ANC)のリーダシップを強化
ams(日本法人:amsジャパン株式会社、東京都品川区、カントリーマネージャー 岩本桂一)は本日、イギリスを拠点とし、ヘッドホンおよびイヤホン向けデジタル・アクティブノイズキャンセルの知的財産権(IP)を持つプロバイダーで株式非公開企業であるIncus Laboratories Ltd.を買収する正式契約に署名しました。
amsは、OEM各社向けヘッドホンおよびイヤホン用アナログANCのリーディングサプライヤーとしての地位を確立しています。今回のIncusの買収は、アクティブノイズキャンセル(ANC)ソリューション市場におけるamsのリーダーシップを強化するものです。amsは、Incusが所有するIPを、自社の音響特性化およびノイズキャンセル・システムデザインツール群とともに、新たなデジタルANCソリューションの拡大に活用していきます。
amsは、既存のアナログANC製品で優れた音響性能と低消費電力を実現しつつ、今後のデジタル製品では、システムコストおよびサイズの縮小、設計柔軟性の向上などでさらなるメリットを提供していきます。Incusの設計ツール群および音響特性化テクノロジーに支えられる新しいデジタルANCソリューションは、ヘッドホン及びイヤホンのそれぞれの設計に合わせた受動部品のハードウェアフィルターネットワークの設定や組立を不要にすることで、より簡単に実装できるようになります。
Incusの持つIPは、さまざまな多目的DSPコア上で実行できると同時に、製品に同梱または別売のイヤホンおよびヘッドホンに多く見られるDSPベースのソリューションで、コアANC機能も提供します。Incusのソリューションは、幅広い周波数レンジでのハイレベルなノイズ低減で知られていますが、これはデジタル信号処理チェーンにおける遅延を相殺する最新の位相シフトテクノロジーによるものです。またIncusの持つIPは、優れたHi-Fi品質のオーディオ複製向けの高度なスピーカおよびマイクロスピーカの使用をサポートしています。
amsは、特許で保護されたIPも含め、イギリスのバッキンガムシャーを拠点とするIncusのすべてを所有することになります。各交渉チームは、対価額を非公表とすることに同意していました。Incus側のスタッフは、創業者および経営管理チームも含め、amsに移籍します。amsはIncusの既存のIPライセンシング事業を引き継ぎ、パートナーとの協業によって、今後拡大が予想されるマーケットニーズに応えていくこととなります。
バイスプレジデント兼、ビジネスライン・オーディオセンサー部門担当ジェネラルマネージャ、ヴィンセント・プロンクは次のようにコメントしています。「amsはすでに、ハイレベルなノイズ低減および優れた音質によって、ANC市場で強いリーダーシップを確立しています。実績もある高性能なIncusのデジタルノイズキャンセレーション関連IPが当社のANC製品の幅を拡大する一方で、優れたパフォーマンスと設計特性を競争力のある価格で提供するという当社の評価も維持してくれるでしょう」
amsの既存のアナログANCソリューションポートフォリオでは、シングルエンド・ステレオおよびモノ・ブリッジタイドロード(BTL)のどちらにも、フィードフォワード、フィードバック、およびハイブリッドトポロジーをベースにした製品が含まれています。amsのANCソリューション群についてより詳しい情報は、こちらのサイトをご覧ください。Active Noise Cancellation.