ams、画期的なウエハレベルのフィルタ技術を活用し、世界初のデジタルマルチスペクトルのセンサ・オン・チップ・ソリューションを発表

ハイパフォーマンスセンサソリューションおよびアナログIC開発におけるリーディング企業であるams(日本法人:amsジャパン株式会社、東京都品川区、カントリーマネージャー 岩本桂一)は本日、世界初となるマルチスペクトルのセンサ・オン・チップ・ソリューションシリーズを発売しました。本シリーズは、優れたコスト効率を実現し、民生および産業用アプリケーションにおけるスペクトル分析に革新をもたらすものです。

小型の4.5×4.4mmランドグリッドアレイのパッケージで提供される超低消費電力のAS7262可視領域センサおよびAS7263 NIRセンサは、どちらも6つのキャリブレーション済みのスペクトルチャネルを備えています。この新しいマルチスペクトルセンサは、低価格を実現することによって、幅広い民生製品およびフィールドアプリケーションのテスト・検証、またそれらのアプリケーションへの適用に向けた新しい可能性を提供します。主なソリューション分野には、素材および製品の認証、製品の品質および統合性、近赤外線(NIR)下での素材の内容分析、可視スペクトルが含まれています。

ams、エマージングセンサシステム担当マーケティングディレクター、ジャン・フランソワ・デュリックス(Jean Francois Durix)のコメント「当社は、スマートフォンやタブレットへのセンサ統合に奮闘し、新しいモバイルアプリケーションの大きな波を起こしてまいりました。それと同様に、チップスケールでのスペクトル分析を可能にするAS7262およびAS7263の発売は、産業用および民生用アプリケーションの両分野におけるスペクトル検出イノベーションの到来を実現するものです。このスペクトル検出ソリューションは、スペクトル分析のサイズおよびコストを劇的に削減し、食品安全や製品認証から、人々の健康や環境をよりよく守るためのルーチン試験まで、じつに多様なアプリケーションのサンプルにラボの環境を提供するものです」

マルチスペクトルセンサには、ナノ光学干渉フィルタを直接、非常に正確にCMOSシリコンダイ上に設置できる新たな製造技術を採用しています。このセンサに使われている干渉フィルタ技術は、非常に正確かつ再現性の高い特性で、時間経過および温度ともに安定し、しかも、現在スペクトル分析機器に一般的に使用されている部品よりもずっと小さく、より優れたコスト効率を実現するフィルタ特性を提供します。

インテリジェントな機能を統合した6チャネルの可視光センサAS7262は、I2CまたはUARTインターフェース上でキャリブレーション済みのデジタル出力を提供しています。これは可視光スペクトルの6つの波長(450nm、500nm、550nm、570nm、600nm、650nm)で光量を測定するものです。AS7263はNIRスペクトルで動作し、610nm、680nm、730nm、760nm、810nm、860nmの赤外線信号を検出します。どちらのデバイスにも、LED駆動回路を持つ電子シャッターが含まれているので、光源およびスペクトル機能を単一チップで正確に制御することが可能です。

新しいマルチスペクトルセンサは、小型かつ低消費電力であることから、測定機器メーカーがこれらの独自の特性やメリットを活かした新しいタイプの製品を開発することを可能にします。たとえば、大掛かりなラボ仕様の分析機器を、手軽なハンドヘルドフォームファクターに置き換えることができるようになるのです。工場では、マルチスペクトルセンサをベースにしたこの新しい小型で堅固なスペクトル分析機により、化学分析や品質試験のために製造ラインから取り出してラボに運ばなくてはならなかったサンプルを、ライン上で試験できるようになります。

AS7262およびAS7263は現在、量産しています。ユニット価格は弊社代理店にお問い合わせください。

こちらのサイトから技術情報やサンプルをご請求いただけます。AS7262、 AS7263.