ams OSRAM、より厳しい市場環境の中、第3四半期の収益および営業利益率(調整後)は予想通り堅調;中期目標を更新、マイクロLED開発の進展...

スイス証券取引所上場規程第53条に基づく特別発表
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ams OSRAM、より厳しい市場環境の中、第3四半期の収益および営業利益率(調整後)は予想通り堅調;中期目標を更新、マイクロLED開発の進展、追加コスト削減策、前払い契約の確定を報告

 
  • 第3四半期の収益は12億1,000万ユーロ、調整後EBIT利益率は7.5%と、市場環境が悪化する中、前四半期比では予想レンジ内の増収を達成
  • 1億5,100万ユーロの堅調な営業キャッシュフロー、グループレバレッジは純負債/調整後EBITDAの1.75倍を達成
  • 最小構造サイズの最先端マイクロLEDテクノロジー開発・製品化プログラムは、素晴らしい顧客エンゲージメントに支えられ、計画通りに進行中
  • シナジー創出期間の中間点で、想定したシナジーと節約合計額の70%を創出(2億4500万ユーロ)、売却計画は最終段階へ
  • 先に発表した追加コスト削減策は総額約1億ユーロを見込む
  • 既存のエンゲージメントを裏打ちし、将来の納品に対する実質的な前払い契約を確認
  • 資本コストの上昇を踏まえた資産減損テストの結果、IFRSで現金支出を伴わない3億3500万ユーロの減損費用を計上
  • マクロ経済環境とコスト上昇の継続、最終市場の見通し悪化が、中期的な導入や数量展開に一定の影響を与える可能性があるため、より慎重な見方に基づいて中期目標を更新し、2024年の売上高は47億ユーロ±3億ユーロ、調整後EBIT利益率は13%±100bpsとしたが、最先端マイクロLEDの製品化スケジュールについては、更新による変更なし
  • 第4四半期の予想収益11億5,000万~12億5,000万ユーロ、予想調整後EBIT利益率6~9%は、マクロ経済および市場環境が厳しく、生産量の減少や業界の在庫調整が発生する中で、前四半期比で横ばいの収益展開を見込む
※本プレスリリースは、2022年11月2日にオーストリア・プレムシュテッテンおよびドイツ・ミュンヘンで発表したプレスリリースの抄訳版です。
光学ソリューションのグローバルリーダーであるams OSRAM(日本地域統括バイスプレジデント:神永眞杉、SIX:AMS)は、第3四半期のグループ決算を発表しました。「第3四半期の業績は、先に発表した予想に完全に沿ったものとなり、順調な増収を含め、堅調な結果を達成しました。世界的にマクロ経済の勢いが減速する中、いくつかの最終市場において厳しい市場環境が続いています。このような不利な情勢にもかかわらず、当四半期は自動車、産業、医療の各事業が堅調に推移し、コンシューマ事業もグループの業績に大きく貢献しました。将来を見据え、素晴らしい顧客エンゲージメントに支えられながら、最小構造サイズの最先端マイクロLEDテクノロジーの戦略的開発と製品化プログラム、および業界初の8インチLEDフロントエンドファブの建設が計画通りに進んでいることに、喜びを感じています」と、ams OSRAMのCEOであるアレクサンダー・エヴァーク(Alexander Everke)はコメントしています。

「この優先度の高い戦略的プログラムと投資は、ターゲットの市場およびアプリケーションにおけるお客様の継続的でポジティブな牽引力とエンゲージメントに支えられています。現在の厳しい業界環境にかかわらず、当社の顧客基盤における設計活動や成功は、当社の中長期的なパイプラインを支え続けています。お客様は、自動車、コンシューマー、産業、医療などの分野において、将来の製品ロードマップを実現するために、当社のポートフォリオがもたらす利点とその豊富さを活かすことに大きな関心を寄せています。このような状況下で、既存のエンゲージメントを裏打ちし、将来の納品に対する実質的な前払い契約を確認できたことを嬉しく思います。これは、当社が革新的な技術で非常に魅力的な製品を提供していることの証です」とエヴァークは付け加えています。

「計画されたシナジー創出期間の中間点に到達し、これまでに想定したシナジーと節約合計額の70%、すなわち2億4,500万ユーロを創出しており、計画に完全に沿ったものとなっていることが確認でき、嬉しく思っています。統合プログラムも計画どおり順調に進んでおり、統合の完了に向け、引き続き重要な優先事項となっています。また、売却計画は最終段階に入っており、売却益の総額は5億5,000万ユーロ以上となる見込みです。今後は、すでに締結済みの残り2件の取引のうち、1件は今四半期中に完了予定で、これらを完了させるとともに、最後の小規模な売却を完了させることを目指します。全体として、当社は引き続きOSRAM Licht AG(OSRAM)の買収と統合に関連する目標を実現していきます。

「最終市場のサプライチェーンでは、特に自動車セクターで、以前から言われていた在庫調整が起きています。自動車の生産台数やスマートフォンの出荷台数が世界的に減少している影響などを含め、不均衡がいくつかの最終市場に打撃を与え続けています。こうした傾向は、マクロ経済の勢いがますます弱まる中で、市場やサプライチェーンに厳しい状況をもたらしています。このような背景にもかかわらず、当四半期の売上は堅調に推移し、前四半期比でも増加しました。同時に、現在の市場環境は前述の生産量の減少につながり、予想どおり総利益率に影響を与えています。

「発表のとおり、当社では現在および将来の短期的な市場環境の変化に対応するため、追加的なコスト削減策を実施しています。これらグループ全体での施策は、当社の多様な事業分野を対象としており、約1億ユーロのコスト削減を見込んでいます。さらに、市況を踏まえて2022年の投資計画を見直しており、2022年の設備投資総額は6億ユーロと低水準になる見込みです。

「金融市場の動向、特に金利の上昇とそれに伴う資本コストの上昇、およびマクロ経済の継続的な発展を踏まえ、当社は先般、IFRSの要件に沿った資産の減損テストを実施し、一部の生産能力の再編を含め、1回限りの現金支出を伴わない3億3500万ユーロの減損費用をIFRSベースの(調整前)当四半期の業績に計上しました。

「今年度を通してのマクロ経済および産業環境の大きな変化には、経済見通しの不確実性の高まりや、地政学的な動向による広範かつ重大なインフレ圧力などが含まれます。このような厳しい市場見通しに加え、当社そしてお客様に継続して予想されるコスト上昇により、園芸や屋外照明、あるいは一部のAndroidやスマートフォン以外のコンシューマーアプリケーションなど特定の市場における中期的な数量や技術導入に影響が生じ、その結果、製品構成の前提が不利になることを想定し、当社は慎重な見方をしています。このため、中期的な財務目標を更新し、2024年通期の売上高は47億ユーロ±3億ユーロ(見直し前は49億ユーロ±3億ユーロ)、調整後EBIT利益率は13%±100bp(見直し前は15%以上)を見込んでいます。なお、最先端マイクロLEDの製品化および量産化のスケジュールについては、今回の前提更新による変更はありません。さらに、光学ソリューションにおけるリーダーシップという長期的な戦略に完全に裏打ちされた、グループの長期財務目標モデルにも変更はありません。

「当社の戦略は、中長期的に大きな成長機会が提供される最終市場における、革新的なアプリケーションを中心に構築されています。従って、この戦略に沿ってポートフォリオの合理化を進めていきます。マクロ経済や業界の厳しい環境を考慮しつつ、光学技術における技術革新と製品革新に明確に焦点を当てた、有意義な研究開発投資を続けていきます」と、エヴァークは結んでいます。

四半期財務概要
百万ユーロ
(1株当たりデータを除く)
2022年Q3 2022年Q2 前期比 2021年Q3* 前年比
収益 1,213 1,183 3% 1,288 -6%
調整後総利益率1) 28.7% 31.6% -290 bps 34.1% -540 bps
調整後営業利益1) 91 104 -12% 133 -31%
調整後営業利益率1) 7.5% 8.8% -130 bps 10.3% -280 bps
調整後純損益1) 47 -54 187% 10 365%
調整後の希薄化後1株当たり利益1) 0.18 -0.21   0.02  
調整後の希薄化後1株当たり利益(スイスフラン)1)2) 0.18 -0.21   0.02  
営業キャッシュフロー 151 100 52% 216 -30%
純負債 1,595 1,727 -8% 1,858 -14%
1)  M&A関連の転換と株式ベースの補償コスト、および関連会社への投資と事業売却の結果を除く  
2)  1株当たり利益(スイスフラン)は、各期間の平均為替レートを用いて換算
* 2021年度の財務情報は、機能別コストカテゴリー内での再分類を反映 / 注:EPSは1株当たり利益を示す


第3四半期のグループ収益は、連結除外の影響を受け、前四半期比3%増、2021年第2四半期比6%減の12億1,300万ユーロとなりました。調整後[1]グループ総利益率は29%で第2四半期の32%から低下し、2021年同期の34%からも低下しています。第3四半期の調整後[1] グループ営業利益(EBIT)は、第2四半期の1億400万ユーロ(利益率9%)、2021年同期の1億3,300万ユーロ(利益率10%)に対して、9,100万ユーロ(利益率8%)となりました(調整前:
3億2,700万ユーロの損失(利益率-27%)、第3四半期)。第3四半期の調整後1グループ純損益は、第2四半期の5,400万ユーロの損失、2021年同期の1,000万ユーロに対して、4,700万ユーロとなりました(調整前:3億7,000万ユーロの損失、第3四半期)。第3四半期の調整後1希薄化後1株当たり利益[2] は、0.18ユーロまたは0.17スイスフラン(調整前:-1.40ユーロまたは-1.36スイスフラン)でした。

第3四半期のグループ営業キャッシュフローは1億5,100万ユーロ、グループのフリーキャッシュフローは5,600万ユーロと堅調でした。2022年9月30日時点でのグループ純負債は15億9,500万ユーロとなり、純負債/調整後1 EBITDAの1.75倍のグループレバレッジとなりました。第3四半期には満期を迎える米ドル建転換社債と約束手形(Schuldscheindarlehen)の返済が予定されており、総負債額は前四半期比で3億ユーロ以上削減されました。2022年9月30日時点の現金および現金同等物は、前述の返済を反映し、12億4,300万ユーロでした。

グループの半導体事業は、当第3四半期においてグループ全体の収益の67%を占め、グループ業績に最も貢献しています。自動車用半導体事業では、当四半期は先の予想どおり堅調な業績となりました。これは、前述のように、厳しい市場環境に対応するため、いくつかの製品分野で生産量を削減したことを反映したものです。全体的な市場環境は、世界的な自動車生産台数の減少、自動車サプライチェーンにおける不均衡や在庫調整の継続を特徴とする状況が続きました。需要動向はこの状況に加え、マクロ経済の動向に対する不確実性の高まりを反映しています。同時に、ams OSRAMは、将来の自動車プラットフォーム向けの革新的な次世代照明の市場展開を成功裏に進めており、多様な自動車用センサアプリケーションの設計にも成功しています。

コンシューマー用半導体事業では、当四半期の予想に沿った堅調な業績を達成しました。スマートフォンの世界出荷台数は前年比で減少していますが、新しいデバイスの発売が世界で販売台数を下支えしています。このような需要環境の悪化はマクロ経済の動向をますます反映していますが、ams OSRAMは、主要なコンシューマーセグメントおよびデバイスタイプにおける豊富なポートフォリオと顧客基盤の利点を認めています。最新のウェアラブル製品における体温モニタリングなど、モバイルデバイスの光センシングにおける存在感の拡大は、コンシューマー市場における当グループの位置付けを明確にしています。産業用・医療用半導体事業は、当四半期もセグメントの業績に堅調に貢献しています。当四半期は、主要市場における差別化されたLEDおよび画像処理ソリューションの出荷が魅力的な水準で推移しましたが、一部の産業市場における需要動向が、マクロ経済の減速を反映しはじめています。

ランプ&システム(L&S)事業の第3四半期の業績は予想どおりで、グループ全体の売上高の33%を占めました。すでに発表済みのすべての売却の完了、すなわち完了済みおよび完了予定のすべての売却の非連結化を完了した後のL&S事業の当四半期の推定売上高は、グループ売上高の26%、2億8,100万ユーロとなりました。従来の照明器具を含むL&S自動車事業は、当四半期において予想どおり堅調な業績を達成しました。これは、自動車セクターにおける不均衡と在庫調整を反映したものであり、またグローバルなアフターマーケット事業も、環境が悪化する中でプラスに寄与しています。その他の産業用、建築用、医療用のL&S事業は、最終市場の需要が依然旺盛であることから、予想どおりの業績となりました。

2022年第4四半期のams OSRAMグループ収益は、現時点で入手可能な情報と為替レートに基づき、11億5000万~12億5000万ユーロと予想しています。ams OSRAMは、マクロ経済の減速、需要動向の悪化、在庫調整による厳しい市場環境の中、前四半期比(およそ中間点で)横ばいの収益成長を見込んでいます。予想される収益成長は、最終市場における当グループの幅広いアプリケーションと顧客に支えられています。このような業界環境のもと、第4四半期も生産水準の低下が続くことが見込まれます。これらの要因を考慮し、ams OSRAMの第4四半期9%調整後営業利益率は6~9ams OSRAMと予想しています。

第4四半期の上記予想には、前年度における売却関連の非連結化の影響(第4四半期の収益への影響は前年比で約7,000万ユーロ)も含まれています。
ams OSRAMは、統合およびシナジー創出期間の後半に予定されていた、アジアにおける拠点統合施策の実施を開始しました。これらの措置に伴い、ams OSRAMは、第4四半期のIFRS決算において、最大で6,000万ユーロの構造改革費用を計上する見込みです。これらの一時的費用は、すでに発表しているOSRAM統合のために計画された統合費用合計の一部です。

すでに発表したとおり、ams OSRAMは、より不確実で変化するマクロ経済環境を乗り切るために、既存のシナジー創出プログラムを補完する追加のコスト削減策を定めています。これらの施策は、合計で約1億ユーロのコスト削減を実現します。この取り組みには、一部の研究開発プログラムにおける合理化・効率化や、生産活動におけるさまざまな効率向上など、グローバルな営業費用の削減が含まれます。この取り組みの実施は、来年度上半期に完了する予定です。ams OSRAMは、現在の業界環境を踏まえ、新しい8インチLED前工程への投資以外の投資計画も見直し、2022年通年の設備投資予定額を6億ユーロに引き下げました。

今年度におけるマクロ経済および産業環境の大きな変化には、経済見通しの不確実性の高まりや、地政学的な動向による広範かつ重大なインフレ圧力が含まれます。ams OSRAMは、このような市場の厳しい見通しと、当社の事業および顧客に継続的に予想されるコスト上昇を考慮して、慎重な見方をしています。このため、園芸や屋外照明、あるいは一部のAndroidやスマートフォン以外の消費者向けアプリケーションなど特定の市場における中期的な数量や技術導入に影響が生じ、その結果、製品構成の前提が不利になる可能性があります。このためams OSRAMは、中期的な財務目標を更新し、2024年通期の売上高は47億ユーロ±3億ユーロ(見直し前は49億ユーロ±3億ユーロ)、調整後EBIT利益率は13%±100bp(見直し前は15%以上)と予想しています。なお、グループの最先端マイクロLEDの製品化および量産化のスケジュールについては、今回の前提更新による変更はありません。さらに、光学ソリューションにおけるリーダーシップというams OSRAMの長期的な戦略に完全に裏打ちされた、グループの長期財務目標モデルにも変更はありません。

2022年第3四半期のその他財務情報は、当社ウェブサイトでご覧いただけます。2022年第3四半期の投資家向けプレゼンテーションも、当社ウェブサイトでご覧いただけます。ams OSRAMは、2022年11月2日(火)午前10時(中央ヨーロッパ時間)から、第3四半期の業績に関する電話会議を行います。電話会議は、ウェブキャストでもご覧いただけます。

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[1] Excluding M&A-related, transformation and share-based compensation costs as well as results from investments in associates and sale of a business
[2] Based on 261,320,928 basic / 264,317,838 diluted shares