ams、ハイブリッド車・電気自動車・従来型自動車のシフトレバー位置 検出用車載グレードセンサICを発表

ams(日本法人:amsジャパン株式会社、東京都港区、カントリーマネージャー 岩本桂一)は本日、安全性が重要視される車載アプリケーションで新たな省スペース設計の開発を可能にするI2Cインターフェースのデュアルダイ磁気式回転位置センサ「AS5200L」を発表しました。

 

AEC-Q100グレード1認証を取得したAS5200Lは、従来のシフトレバーおよびダイヤル式シフトなどのシフトバイワイヤや、ぺダルアプリケーションなどの電動パワートレインのドライブバイワイヤ制御機能の両方に特化した独自の特徴を持つ製品として、幅広いラインナップを揃えるamsの磁気位置センサに加わります。

 

amsがこれまで提供してきた高い性能や信頼性を有する位置検出技術は、AS5200Lにおいてデュアルダイの提供により強化されています。ダイが積み重なった構成になっているのは、単一の小型ターゲットマグネットとの組み合わせで、各ダイから同一の測定出力を提供することができるようにするためです。デバイスの電気的欠陥がそれぞれ別のダイに影響しないよう、各ダイには個別のパッケージピンが割り当てられています。

 

AS5200Lは、他のams製磁気位置センサと同様に、漂遊磁場に対する固有の耐性を活かしており、ノイズの多い磁場環境でも高い精度と再現性による測定を提供します。この測定結果は、他社の磁気位置センサICが通常必要とするシールドの必要性がないので、非常に信頼性が高く、また、システムコストも抑えられます。

 

AS5200Lは、フットプリントがわずか5mm x 5mmの省スペースで、MLF-16パッケージに収められています。また、エクスポーズドパッドとウェッタブルフランクを採用していることから、ボードレベルのはんだ接合検査が素早く簡単に行えます。AS5200Lは、ギアシフトやペダルなどスペースに制約のある電動化自動車のアプリケーションや、ノブやジョイスティックなどその他の非接触式ポテンショメータのアプリケーションにおいて堅牢で高精度な回転位置検出の実装を求める自動車システム設計者にとって好適です。

 

I2Cインターフェースを搭載しているため、専任のプログラマを必要とせずに、ホストマイコンによる動作パラメータのプログラミングを容易に行えます。AS5200Lは、I2Cインターフェースを介し、あるいはPWM信号として角度測定を可能にしています。角度測定は12ビットの分解能で提供され、固有の非直線性に起因する最大誤差は±1°です。

 

AS5200Lはアクティブモードとスタンバイモードで低消費電力を実現しています。スマート省電力モードでは自動的に消費電力が低減されることから、100msごとにポーリングする際の平均電流はわずか1.5mAです。

 

本センサは、デフォルトで360°の全方向にわたって回転を測定します。チップのワンタイムプログラマブル(OTP)メモリに開始位置と終了位置をプログラムすることで、狭い角度範囲を設定することもできます。

 

ams、位置センサ担当マーケティングディレクター、トーマス・ミュラー(Thomas Mueller)は次のようにコメントしています。「AS5200Lは、精度の高さ、冗長性、非常に小さなフットプリントを最優先とする、安全性重視の自動車組み込みアプリケーションに最適です。デュアルダイAS5200Lは冗長性を持たせた高分解能12ビットのI²CPWM出力を備えているため、ハイブリッド車、電気自動車、従来型自動車のシフトバイワイヤ・アプリケーションに理想的です。高い性能と冗長性を併せ持つAS5200Lは、自動車OEMメーカーがシステムレベルで最高ASIL Dまでの準拠を達成するのに役立ちます」

 

AS5200Lは現在、量産中です。価格につきましては、当社代理店までお問い合わせください。

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AS5200L