スマート製品への人工知能(AI)の導入
Miraファミリーイメージセンサがどのようにインテリジェントな機械学習を実現するか
人工知能(AI)を搭載したスマート製品は、コンシューマー向けロボットや産業用ロボット、AR(拡張現実)グラス、建物やデータへのスマートアクセス、自律走行車など、私たちの未来の生活に欠かせない存在となっています。
ラストワンマイルの配送ロボット(AGV - 無人搬送車)が、人や物に衝突することなく、街中を最も最適で迅速に移動する方法を見つけることを想像してください。
インテリジェンスはどこから?
ロボットのような製品が「インテリジェント」になるには、センサやカメラ、そして取得したデータの高速で正確な処理など、絶えず変化する環境に関する情報を取得する手段が必要です。これは、人が目や耳などの感覚を使ってさまざまなデータを収集してから、混雑した道路を誰ともぶつかることなく安全に横断する方法を脳で判断するのと同じことです。
インテリジェント製品では、センサが環境データを取得し、機械学習アルゴリズムと組み合わせてデータを処理することで、環境を分析し、予測します。例えば、AGV(無人搬送車)が倉庫や道路を正確に移動したり、大型産業用ロボットが人間の作業員と安全に連携したりする場面など、さまざまなアプリケーションで利用されています。
機械学習アルゴリズムは、環境や人間との相互作用をキャプチャするセンサから得られるデータがあって初めてその力を発揮することができます。機械学習アプリケーションは、適時に正確かつ適切なデータを十分に受け取って処理することができて初めて、継続的な使用により向上させることができるのです。
このため、ams OSRAMのMiraファミリーイメージセンサは、インテリジェント設計と未来の製品開発にとって最適な選択肢となります。高フレームレートと、モノクロ、カラー、さらには赤外線データで画像を提供できるため、優れたパフォーマンスに必要とされる高速かつ高品質なデータの提供が可能です。ams OSRAMのイメージセンサは、AIプロセッサーと組み合わせることで、AIで強化されたイメージングを通じて、コンシューマーおよび産業用製品の動作をよりよく、より効率的に、より安全にします。
Miraファミリーのグローバルシャッターイメージセンサが、可視光と近赤外線波長での高量子効率で、インテリジェントな2D/3Dセンシングに進化をもたらします。
Miraファミリーのグローバルシャッター可視光・近赤外線イメージセンサは、最新の2D/3Dセンシングシステムに求められる低消費電力特性や小型化を実現しています。これらは、拡張現実や仮想現実(AR/VR)製品のほか、ドローンやロボット、自動運転車などの産業用アプリケーション、さらにはスマートドアロックなどのコンシューマーデバイスにおいて需要が高まっています。
新興市場におけるAR/VR機器の需要の成長は、スマートグラスなどの製品をより小さく、軽く、邪魔にならず、快適に装着できるようにするメーカーの能力にかかっています。Miraファミリーのイメージセンサは、センサ自体を小型化しており、センサの超低消費電力化によりバッテリー小型化の選択肢をメーカーに提供することで、製品の価値をより高めることを可能にします。
Miraファミリーのモノクロとカラー(RGB)、さらにはカラーと赤外線情報の組み合わせ(RGB-IR)を同じ小さなスペースで処理する革新的な能力で、設計の柔軟性を高め、人間に匹敵する感覚と認識の利点を実現します。
ams OSRAMは、Miraファミリーイメージセンサに裏面照射(BSI)技術を採用し、デジタル/読み出し層の上にセンサ層を配置した積層チップ設計を導入しています。これにより、チップスケールパッケージでのセンサ製造が可能になり、例えば、Mira050は、2.3mm x 2.8mmという超小型サイズです。この超小型フットプリントにより、メーカーはスマートグラスやVRヘッドセットなど、スペースに制約のある製品の設計をより自由に最適化することができます。
Miraファミリーイメージセンサは、優れた光学性能と超低消費電力を兼ね備えています。Mira220イメージセンサの消費電力は、スリープモードでわずか4mW、アイドルモードで40mW、フル解像度および90fpsで350mWとなっています。Miraファミリーイメージセンサの高いS/N比と高量子効率により、デバイスメーカーは、2Dおよび3Dセンシングシステムでイメージセンサと共に使用される近赤外線照明装置の出力電力を削減し、総消費電力を削減することができます。
ストラクチャードライトやアクティブステレオビジョンなどの3Dセンシング技術には、視標追跡、手の追跡、物体検出、深度マッピングなどの機能を実現するNIRイメージセンサが必要です。さらに、RGBバージョンのイメージセンサは、機械学習アルゴリズムで使用する追加の色情報を提供し、顔認識や物体識別を向上させます。
スマートなキャプチャ/処理環境を実現するアプリケーションの世界
機械学習アルゴリズムを含むAIプロセッサーと組み合わせたMiraシリーズの主な用途は、インテリジェント製品、特に自由に動くロボットとの連携または共同作業を行う際の人間の安全性向上です。高画質イメージセンサとAIプロセッサーの組み合わせにより、人間の存在を認識し、共有している環境を解釈することで、異なる操作ルールを適用し、安全な連携を確約することができます。
Miraファミリーイメージセンサは、スマート家電、モバイルデバイス、ウェアラブルデバイスにおける認証、スキャン、キャプチャに適しているだけでなく、ロボットビジョンに求められる産業用途にも適しています。AGVに必要とされる精度と品質を提供し、物体検出と回避を可能にすることで、管理された環境の外でも自律的な動作が可能になります。
パートナーネットワークによりams OSRAMのテクノロジーをベースとしたターンキーソリューションを提供
ams OSRAMパートナーネットワークは、お客様が最終製品の設計に高度な光学およびセンサシステムを統合する際に、複数の選択肢を提示することで、それぞれのビジネスモデルに最も適したサポートを調達できるように設計されています。
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