自動ホワイトバランス(AWB)のためのスペクトルセンサが色の恒常性を向上

今日、スマートフォンのカメラは、一部のシーンで色に騙されることがあります。ams OSRAMのマルチチャンネルカラーセンサは、すべてのショットで完璧な画像の色を確約します。

AWB(自動ホワイトバランス)は、色の恒常性を生み出すためにスマートフォンのカメラに採用されている重要な技術の1つで、実際のシーンで見えるままのものがスマートフォンの画面上の画像に表示されるようにします。現在、スマートフォンメーカーは、処理が難しい特定のシーンで発生する自動ホワイトバランスの問題をスペクトルセンシングで解決できることを見出しています。
 

色の恒常性がスマートフォンユーザーにとって重要である理由

2007年にAppleがiPhone®端末を発表して初めて、消費者がデジタルカメラをどこへ行くにも持ち歩くようになりました。カメラはすぐにスマートフォンの最重要アプリになりました。後に、InstagramやTiktokなどの画像ベースのアプリが登場し、写真の側面から言えば、その他は過去のものとなりました。

カメラは、今日のスマートフォンに搭載されたプロセッサーの素晴らしいアルゴリズムの力によって強化され、さまざまな屋内外のシーンでプロレベルに近い写真を生成できるようになっています。しかし一方で、カメラの鮮明な解像度と高い色感度によって、カメラの動作における欠陥がより強調されるようになっています。スマートフォンユーザーにとってより明らかになりつつあるそういった欠陥の1つは、特定のシーンで色の恒常性を維持できないことです。

白色点の基準に誤りがある場合

スマートフォンユーザーは、人を撮影した写真における不正確な色に特に敏感です。これは、色のずれが肌の色や衣服の色に現れやすいためです。

一般に、ユーザーは画像に「実物に忠実な」色を求めます。画像の中の被写体は、高品質のディスプレイにレンダリングされたとき、人間の目には自然に見える必要があります。しかし、一部の照明条件では色の見え方が歪められ、不自然に見えることがあります。例えば、夕暮れ時には、白い色が不自然に金色になります。一般的なオフィスのLED照明下では、同じ色が通常よりも青味がかって見えます。

このため、スマートフォンのカメラは、自動ホワイトバランス(AWB)と呼ばれる色補正プロセスを適用します。これは、そのシーン内の平均的な色を標準的な自然光(昼光)下での見え方と同じようにニュートラルに見せるためのものです。AWBを実行する際、カメラは多くの場合、そのシーン内で白いオブジェクトを見つけるか、「グレーワールドアルゴリズム」などの技法を使用して、基準となる白色点を確立する必要があります。最近では、機械学習に基づいた技法がAWBに使用されるようになっています。

スマートフォンのカメラ(左側の画像)が単色の背景に騙されている典型的なケースです。右側の画像は、スペクトルセンサによる自動ホワイトバランスを有効にしたカメラで撮影されたもので、花の自然な見え方が示すように、正確なカラーバランスとなっています。

しかし、カメラが色かぶりを推定するために使用するこれらの技法は、特定の種類のシーンで騙されることがあり、AWB機能が誤った色補正シフトを適用すると、不自然に見える色が生成されることになります。この影響は、モノトーンの青色、茶色、紫色、ピンク色の背景で撮影されたシーンで特に顕著に現れます。

 

光に固有の特徴を検出する

現在、ams OSRAMの高度なスペクトルセンサハードウェアにより、スマートフォンのカメラは照明の条件に関する貴重な追加情報を提供することで、ホワイトバランスを向上させることが可能になりました。

すべての光源には独自の「分光的特徴」があります。例えば、昼白色のLEDランプにおける分光分布(SPD)曲線は、温白色のLEDや明るい太陽光のものと大きく異なります。

異なる光源のSPD曲線は明確に対照的な特徴がある

スペクトルセンサは、この分光的特徴を検出できるため、カメラが光源を識別して適切なホワイトバランスを適用することを可能にします。また、スペクトルセンサは、撮影されるシーンの色値を非常に正確に測定することもできます。

カメラが光源を把握していれば、その光源に合わせて調整された色補正を適用することができます。白色点の基準や、実際のところ、シーン内のオブジェクトから得た情報はまったく必要ありません。必要なのは、光源またはそれに対応する色座標を識別する分光的特徴だけです。カメラはその後、その光源の特徴についてあらかじめプログラムされた情報を使用し、シーンの中のすべての色に適切な補正シフトを適用します。

ホワイトバランスだけでなく、光源に関するスペクトル情報は、カメラによるより正確な色変換マトリクス(CCM)の計算、画像処理パイプラインの重要な部分であるレンズシェーディング(周辺光量)補正のより適切な実行にも役立ちます。

このようなスペクトル測定は、専門家やプロフェッショナルによって長期にわたり利用されてきたもので、数千ドルもの高額な費用がかかる実験装置の一種である分光計によって測定されます。ams OSRAMはチップスケールで実装できるスペクトルセンシング技術を開発し、メーカーが物理的にも経済的にも、スペクトルセンサをイメージセンサとともにスマートフォンのカメラに組み込むことを可能にしています。

光のスペクトルを8つのチャンネルに分けることで、カメラのスペクトルセンサは、約450nmの昼白色LEDに特徴的な青色のピークや、約650nmの温白色LEDに特徴的な赤色のピークを検出することができ、カメラは一般的に使用されるあらゆる光源に固有の特徴を識別して、適切な色補正値を適用することができます。

その結果、今日のカメラではニュートラルな白色点の推定を見誤るシーンでも、毎回完璧な色の画像が得られます。

このAWBの問題を解決できるスマートフォンメーカーには、巨額の報酬が見込まれます。DXOMARKは、色の恒常性とカメラの性能によってランキングしたスマートフォンのテスト結果を発表しました。これによると、消費者は優れた画質と色の恒常性を提供するスマートフォンのモデルを強く好むことがわかりました。

これはams OSRAMのスペクトルセンシング技術が、カメラのAWB機能だけでなくディスプレイにも、提供するものです。ディスプレイでも、光源の識別によって正確な色管理が可能になり、カメラでキャプチャされた実物どおりの色をディスプレイでも実物に忠実にレンダリングして、いわゆる「glass-to-glass」(カメラからディスプレイまでの)色の恒常性を生み出します。

真の色の恒常性が次世代スマートフォンカメラの価値をどのように高めるのか、スペクトルセンシングについて今すぐams OSRAMにお問い合わせください。

OLED背面のスペクトルカラーセンシングで忠実な色のディスプレイを実現

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