SPIE Photonics Westでフォトニクスコミュニティに積極的に貢献

2024年1月27日から2月1日までサンフランシスコで開催されたSPIE Photonics Westは、ams OSRAMがフォトニクスコミュニティのお客様やコラボレーションパートナーと積極的に繋がる、素晴らしい機会となりました。本展示会で、当社はカンファレンス主催者、展示企業として貢献し、9つのレクチャーで講演しました。
レーザー、生体医療光学、バイオフォトニック技術、量子技術、オプトエレクトロニクスに関する世界でも随一のイベントと見なされるこの見事なショーは、4つのカンファレンス、チュートリアル、展示会のトラック(OPTO、LASE、BIOS、Quantum West)を通じて、5,000以上の協賛企業と20,000人以上の来場者を集めました。
SPIE Photonics Westは半導体レーザーで最も重要なフェアおよびカンファレンスであり続けており、VIS経由のUV-CからIRまで、すべてのスペクトル範囲を扱います。LIDARとAR/VRアプリケーションが、主なアプリケーションでした。

  

新製品のイノベーション成果を発表

ams OSRAM展示ブースは、ビジネスマン、テクノロジー専門家、科学者が一堂に会する場となりました。ここでは、LED、VCSEL、端面発光レーザー、CMOS画像センサ、混合信号アナログ集積回路など、様々なフォトニクス製品を発表しました。当社は2種類の傑出した製品、Mira016SFH 2704Aを発表しました。Mira016は、高量子効率ながら省電力を達成する、新型の画像センサです。ブースでの視標追跡アプリケーションで注目製品でした。SFH 2704Aはスマートウォッチのバイタルサイン監視のデモで披露され、小型のフォトダイオードを採用するためLEDの駆動電流を節約し、顧客が合計電力を最適化できます。その他の好評を博したデモには、以下があります:OSRAM OSTAR™プロジェクションLEDを搭載する、ARメガネを用いたNTE(Near-to-Eye)投影。Mira220 CMOS画像センサを用いた、各種産業アプリケーションに適したロボットアーム。自律走行車、ロボット、農業プラットフォームに最適となる、画期的な1300 nm VCSELを搭載する3Dカメラ。

カンファレンス:発光デバイス、素材、アプリケーション

ams OSRAMは「発光デバイス、素材、アプリケーション」と題したカンファレンスを共同開催しました。最先端の研究、画期的な光学電子デバイス、そのアプリケーション、生産方法、テクノロジーまですべてを網羅する、ユニークなものです。産業界と学術界からプレゼンテーションを招聘し、最も最近の開発動向と、今後の製品での実用化に注目しました。

「UVとDUV LEDおよびそのアプリケーション」セッションでは、UV-C LEDの技術革新と、広範な劣化の仕組みの基本的な理解が披露されました。Alexander Wilmはこの分野でのams OSRAMのリーダーシップを強調した招待講演で、ams OSRAMのロードマップを紹介し、UV-C LEDが水銀を含む従来のUVランプと対象のアプリケーションを置き換えることを示しました。

Mona Feigeは「インラインXeプラズマFIBを用いた、太陽光発電用の誘電体基材プロセスの統合開発サイクル時間の斬新な短縮方法」を発表しました。ams OSRAMとApplied Materials Inc.の提携成果です。彼女は、根本原因分析とプロセス統合開発を改善するため、ファブでインラインキセノンプラズマFIB(XePFIB)とSEMを利用するメリットを説明しました。
 
「NIR/IR発光デバイス」のセッションは、現在と未来のアプリケーション、および技術トレンドを紹介しました。フォトニクス集積回路(PIC)は、研究ラボの段階から、初のアプリケーション実証へ移行しています(ベルリンのFraunhofer Heinrich Hertz機構が実証)。

ams OSRAM米国支社に所属するAmirhossein Ghodsは、彼の プレゼンテーションにて、NIR VCSELの見事なベンチマークを設定し、高出力電力、熱安定性、ビーム品質を実証しました。Ghodsはまた、VCSELの分野における2つの動向についてもプレゼンテーションを行いました:「シングルモード、単極マルチジャンクションVCSEL」と、「光学ワイヤレス電力転送に向けたマルチジャンクション太陽光発電デバイスの設計と特性付け」です。

「LEDアプリケーションとソリッドステート照明」のセッションも、大きな注目を集めました。Benjamin Schulzは、投影用のams OSRAMハイパワーLED独特の性能を強調して、観衆を惹きつけました。

もちろん、本当に最も注目を集めていたのは、AR/VRとディスプレイアプリケーション用のマイクロLEDです。目を見張る進化がみられていますが、ミニLEDと小型サイズのLEDと比較して、まだまだ効率損失の点で大きな違いがみられます。マイクロメートル未満のコンバーター素材が、効率性の問題を解決するうえで重要だと指摘されました。「波長変換素材とコンポーネント」セッションの際に紹介された、量子ドットコンバーターの成果は、この分野で性能と寿命が大きく改善されており、マイクロLEDの商業化を妨げないことを裏付けています。ams OSRAMの米国ポートランド支社に所属するBenjamin D. Mangumが、量子ドットダウンコンバーテッド マイクロLEDデバイスについてのプレゼンテーションを発表しました。
 
繰り返しますが、SPIE Photonics Westは、産業界と学術界の両方において、研究開発の良質なベンチマークとして、フォトニクスコミュニティの重要性を証明しました。ams OSRAMでは、加えて当社のレーザー、センサ、エミッタのビジネスを世界中の観衆へ紹介しつつ、当社の研究開発とアプリケーションエンジニアリングの力強さを実証する場を提供しました。